八武組 設計ブログ

ハッタケグミ:三重県四日市市の建設会社 設計メモです

旧羽島市庁舎 利活用シンポジウム

新庁舎が運用され閉鎖された旧市庁舎と坂倉準三の生家の酒蔵を含む羽島の街並みの見学会とともに、利活用を考えるシンポジュウムが開かれました。シンポジュウムの会場は旧庁舎と同じ坂倉建築研究所の設計の市民会館です。100名を越える会となりました。

羽島市議会では旧庁舎解体のための設計業務が予算決定され、解体が正式にきまったことになっているようです。市が募集した利活用案には、市からの回答はないままとなっているようで、保存を求める市民グループは、市に説明を要望する署名活動を進めているのが現況です。

シンポジュウムでは、他の保存利活用の事例の紹介、解体の理由の一つとなっているコンクリートの耐久性についての最新研究、文化財保存法の位置づけに掛かる事項の紹介、利活用の2つの提案の紹介がなされました。

解体が議会で正式に承認されたことの重要性、市民の活動より所有権を持つものの意向が重点をもたれることが改めて認識されました。

建物を買い取るなど、より踏み込んだ活動を提案するなど、強い意志を表明する意見や活用を可能性よりも、取り壊す理由をより議論すべきとの意見がありました。

シンポジュウム会場の羽島市民会館

手前が旧庁舎、奥にあるのが新庁舎

2つの村が合併する中間位置に立地のため、両方が正面となる配慮。南北同一の見え方。市役所・議事堂・消防署・図書館の複合用途のため、大きなピロティと3階に至る外部スロープが計画された。

坂倉準三の生家、千代菊酒造。古い町並みの重要な一要素。

シンポジュウム風景

利活用提案の展示

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