八武組 設計ブログ

ハッタケグミ:三重県四日市市の建設会社 設計メモです

アーキテクトみえ34・35号 発刊

日本建築家協会三重地域会会報アーキテクトみえ34・35号を発刊しました

所属する三重地域会では、2年毎に地域会の活動記録をまとめた会報をつくっています。2020年・2022年の前2号に引き続き編集責任者として、制作発行を行っています。

建築家協会の認知度向上のため、県内の行政、図書館、大学や地域会のイベント時には一般の方にも配布しています。一般の人にも読みものとして興味を持ってもらえるよう特集記事を掲載しています。特集のテーマは地元三重県にかかわるものを毎回選定しています。前回のテーマ空き家対策と同様に地域住民にかかわる問題として、各地で話題となっている建物の保存・利活用の現状についてを今回のテーマとしました。人口減少・低炭素社会に向けた建物の長寿命化への国の施策や建築文化の継承のため、建物の利活用が検討されるなかでも、近代建築の取り壊しが進んでいます。東海地区でも昨年末、旧羽島市庁舎(1959年竣工・設計:羽島市出身の坂倉準三)の解体予算が議会承認を得て、今年度解体が始められることになっています。

一方三重県内の旧上野市庁舎(1965年竣工・設計:坂倉準三)は保存活動の甲斐あって、耐震改修・用途変更を行って再利用する計画が現在実施設計として進められています。この旧上野市庁舎の利活用に至った経緯や海の博物館(1992年竣工・設計:内藤廣)が民間から市に移管維持されている現状など、これまでの三重県下での価値ある建物の利活用の事例を地元で活動している会員が地元ならでは情報収集力と地元愛を合わせて紹介しています。各地で苦戦している建物保存、利活用の参考資料になること期待しています。またここに掲載された施設の魅力・興味を感じて、三重への訪問のきっかけとしていただければ幸いです。

内容は三重地域会のホームページ上のPDF版でご覧いただけます。

取材施設

旧上野市庁舎 1965年竣工(設計:坂倉準三):用途変更の実施設計中

海の博物館  1992年竣工(設計:内藤廣) :鳥羽市に移管

賓日館    1887年竣工         :伊勢市に移管

旧諸戸清六邸 1913年竣工(設計:J.コンドル):桑名市に移管

カネボウ松阪工場原綿倉庫 1923年竣工  :松阪市に移管

旧山田郵便局電話分室 1923年竣工(設計:吉田鉄郎)用途変更

日本建築家協会 フィールドトリップ

日本建築家協会主催のフィールドトリップ。協会で優れた建築に送る建築大賞に選定された建物を一般の方にも紹介するイベントとして催されたものです。今回は第1回で大阪中之島美術館で行われました。設計者の遠藤克彦さんに設計から竣工までの苦心の様子を説明、建物の見どころを案内していただきました。

設計の思い、使用者の要望をコストの調整を行いながら、質の高い建物を作り上げています。正方形の平面とパーツサイズの統一などを徹底するため、厳密な寸法の割付で作ってあって、設計者も大変ですが、施工も大変な労力がかかったと思えます。

単純な形状ですが、頂部までガラスになっている大きな窓、真っ黒に見える外壁には、普通のやり方ではつくれないものです。

きっちり割り付けられた天井と壁の金属パーツ。防災必要な天井・壁面機器もその割付のなかに組み込まれています(使用頻度の少ないドアも)。パーツの余りはありません。

ほかの遠藤さんの建物もみたくなって、この美術館の後にできた大子町庁舎にも行ってきました。

こちらもすごい労力と思われるものです。モノづくりが相当好きな方なのだと感じました。

耐震補強の効果

春の企画展の資料確認のため、調布市武者小路実篤旧邸に。昭和36年竣工で、15年ほど前に見た目わからないようにこっそり耐震補強をして、東日本震災も建物被害なくやり過ごしました。内部アトリエは創作活動当時のまま。数年前に国の有形文化財に登録されました。土日は内部見学も可能です。旧邸と2つの池のある敷地全体が市の実篤公園となっていて、隣接地に坂倉建築研究所設計の市立記念館があります。

 

耐震補強の効果

春の企画展の資料確認のため、調布市武者小路実篤旧邸に。昭和36年竣工で、15年ほど前に見た目わからないようにこっそり耐震補強をして、東日本震災も建物被害なくやり過ごしました。内部アトリエは創作活動当時のまま。数年前に国の有形文化財に登録されました。土日は内部見学も可能です。旧邸と2つの池のある敷地全体が市の実篤公園となっていて、隣接地に坂倉建築研究所設計の市立記念館があります。

 

新店舗オープン

日本橋三越内に天一さまの新店舗がオープンしました。天一さまの店舗15店目です。

今回は和風の店舗となっています。百貨店の要望で店舗境をオープンにするものとなりました。和の空間の特徴である奥に続く構成とし、落ち着いたゾーンも作っています。

柔らかに区画することを考え、隔てられた感じがあっても、閉じ込めらえれた感じがないように障子での仕切りや視線の通らない高い位置での開口などを配置しています。

色合いの統一感を持たせ、穏やかな和の空間を作れたと思います。

 

建築文化講演会 長坂常さん

所属している日本建築家協会三重地域会の主催する建築文化講演会がありました。毎年1回世界的に活躍している建築家の方に三重県に来てもらって講演していただく会です。近年はWebをつかって聴講をすることができるようになりましたが、直接お会いできる機会は本当に有意義だと感じています。

今回の講師は長坂常さん。東京下町の銭湯の改修などで有名ですが、ブルーボトルコーヒーやイソップなど内外多くの有名企業の店舗を手掛けていらっしゃいます。

建築家協会が主催するということで、設計者が聴講にくると考えられたのか、作品のより、どのような試みをしているかを中心にお話しいただきました。

今回のお話では、住まいや店舗の内装の仕組みを提案して使っていく人たちが自分たち空間を作っていくようなところに面白みを感じているとのことでした。

関わる仕事について、社会的な意義を掲げて自分の作品を表明しているところや部材や仕上を自作してたりして、安価な材料に手間をかけたもので空間を作っていくところは、芸大系、アーティスト的な仕事ぶりだと感じました。内装を作っていく作業もイベントとして世の中にアピールすろこともやられています。お話の冒頭に建築を仕事にしはじめたころの好きなことと仕事のギャップがあったが、それがなくなったとおっしゃていたそのままに好きなことを楽しんでいることが伝わる講演でした。

講演を聴講する前に長坂さんの狛江湯に行ってきました。

銭湯周辺に住んでいる人の寝る前の時間に風呂屋で入浴、飲みを組み込んでいくことを目指したそうで、狙い通りの賑わいとなっていました。長坂さんも近所にお住いのようでよく利用されるそうです。古い躯体の中に新しいタイル壁で作った機能空間をいれた素材の強さを感じる作品でした。

 

 

www.hattake.co.jp