八武組 設計ブログ

ハッタケグミ:三重県四日市市の建設会社 設計メモです

はまぐりプラザ 猫飛び丁

桑名市内に内藤廣さん設計の建物があると聞いて見て来ました。

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2012年竣工したはまぐりプラザです。漁港を守る堰を造るにあたり、そこにあった漁協の施設を含む建物として作られたようです。地盤がよくないので軽い鉄骨造となったとのこと。

周辺民家に合わせた屋根と分節したバリューム感で構成されてます。3階建てで少しシンボリックなものも意識されたかもしれません。建物4周にデッキが設けられ、揖斐・長良川と船ダマリ・漁村集落が一望できます。

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外壁は板張り、ちょっと汚れた感がありますが、自然素材を使うことの風合い・時間経過の変化を良しとする表現です。ただ軒裏はあまり気をつかわなかったのか、物足りない仕上げです。

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比較的普通ぽい形態の建物ですが、設備機器が目立たないよう、建物内3階に空調屋外機が入れられているのは、結構贅沢なつくりです。

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はまぐりプラザの脇の街区は「猫飛び丁」と呼ばれる特異な街になっています。猫が飛んで渡れるほどの2mほどの路地の街です。

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土地の限られた漁村などによく見られる密度の高い集落です。建築に関わる私たちには、なぜか魅力的に見える街です。普通の住宅地に住む人にはわからない、近隣との緊密な住み方の良いところがきっとあるのではないかと思ってます。

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近隣の結束が一つのメリットと思いますが、そんな街でも不審者がでるのが残念。

なぜか道の正面に家の玄関がある家が多いように思えます。玄関が少し魅せる形で作られているようで、通りのアイストップとなり街を飾っているようにも思えます。

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船ダマリの先にはお堀がつながっていますが、今は埋められています。水があれば魅力ある空間になりそうなのですが。

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