八武組 設計ブログ

ハッタケグミ:三重県四日市市の建設会社 設計メモです

40年前の保養施設

1981年竣工の青少年研修施設、名栗げんきプラザ。設計は坂倉建築研究所です。名栗村の青少年山間研修の施設でプラネタリウムのある建物とその周辺にキャンプサイトがあります。

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このころ各地の自治体の依頼で林間学校といわれる施設を数か所作っていました。地形といったになった建物が多く、ここは斜面に建物が刺さったような計画で各階、山に接地しています。

峠近くのかなり深い山の中に立地していて、コンクリート造3階だと違和感ありそうですが、斜面につながる形態、周辺の木々が建物を上回る高さになっていることと、コンクリート造ですが手摺や軒裏など木が使われているので、質感もあり、自然を感じる建物となっています。多くの施設はコンクリートと鉄・ステンレスの使用と思いますが、木を使っているのは、細部にこだわる坂倉事務所らしいところと思います。

中庭の木々も大きくなって、より自然な佇まい、雰囲気が良いです。以前来たときは山の中のプラネタリウムに違和感があったのですが、昼間にプラネタリウムで星空の予習をして、夜キャンプで星を眺めるのは、なかなか有意義です。

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駐車場からアプローチ。円形につくった調整池が車寄せにもなっています。地山の形状をうまくつかって印象的な玄関を作っています。地形をデザインしている感じです。

石垣をくぐってアプローチ、この石垣のなかにトイレも組み込まれています。

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中庭内の木、ずいぶん大きくなってます。

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中庭からエントランスを見返す。木のデザインとしています。

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コンクリート詳細もしっかり設計してます。勝手口。(開口のなかの室外機は元はなかったと思います)

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竣工当時の様子


 

 

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