八武組 設計ブログ

ハッタケグミ:三重県四日市市の建設会社 設計メモです

空き家×まちづくりフォーラム

伊勢河崎「新・蔵くら談義ⅩⅢ」~空き家×まちづくりフォーラム~

伊勢市河崎商人館で開催されました。

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研究報告として、三重大学浅野研究室の町並み復元模型・伊勢河崎の昔の風景映像。

伊勢工業高校建築学科生徒さんによる町屋リノベーション提案・皇學館大学CLLメンバーの地元イベントの今年度の活動が紹介されました。それぞれ河崎まちなみ保存を広める活動です。みなさんしっかり取り組んでいて、成果品は充実しています。(展示は部分的ですが引き続き商人館で継続されるようです)。

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基調講演としてNPO法人尾道空き家再生プロジェクト専属スタッフの神田太郎さんの

尾道の空き家再生プロジェクトの取組み」、尾道で行われている空き家再生の実績と関心を生む様々なイベントの事例の紹介がありました。その後、河崎に関わる地元の方々とのディスカッションとなりました。

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尾道では、古い建物を守っていこうとする強い思いでNPOの方々が頑張っておられるようで、行政の思いも厚いようです。尾道は海(島に挟まれて、川のような形状ですが)に向かった南面の傾斜地に豪商の別荘とお寺が並ぶ、穏やかなたたずまいの魅力的な街で移住希望者は多そうです。空き家バンクを介し、10年で150人ほどパン屋さんや靴屋さんなどのモノづくりの人たち、アート関係の人たちを中心に移住されてきているそうです。

NPOの直営事業としてゲストハウスやカフェを運営し、空き家利用と活動維持の資金集めもされているとのことでした。

空き家利用、町の活性化は、人々に愛着をもってもらうと同時に、その町独自の魅力・適性を見極め、収益事業につなげていく必要があると思います。建築の仕事の風土や社会に関わり、人と人をつなぐ役割が発揮されるべきところでしょう。

この伊勢河崎の強みは何と言っても伊勢神宮が身近にあることです。世界に通用する特質で十分な活路があると思います。

 

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