八武組 設計ブログ

ハッタケグミ:三重県四日市市の建設会社 設計メモです

バスタ四日市

近鉄四日市駅前では各方面への起点となるバスターミナル(バスタ四日市)の建設工事が進んでします。1kmほど離れたところにあるJRと近鉄四日市駅を結ぶ幅員50mの

通りを改造していく計画です。

今年6月に市の発表した資料で概要が分かります。近鉄駅前にバスターミナル、JRの駅に向けて公園として整備しなおされるようです。

近鉄駅前には円形のペデストリアンデッキ(歩道橋)ができるようです。バスの乗り場はブース数確保の都合と思われますが、車道を渡ったところになっています。

<四日市市発表の資料より引用>

www.city.yokkaichi.lg.jp

駅前の歩車分離のためのペデストリアンデッキ、人工地盤は各所にありますが、良い印象のものはありません。大型車を通すようにつくるので人の動きとスケール感があわないのだと思います。交通量の少ないことになれた人たちはわざわざ歩道橋を渡らないように思えます。また商店街と分断されてしまう形の乗降場も、せっかく人の集まる要素が街のにぎわいに寄与しにくいように思えます(どこのバスターミナルもバスの通る車道で切り離されてしまう)。できればバスを待ってる人が商店街側に居られると、待ちの間のお茶とかで街が潤うようにしたいところです。

円形の歩道の良くない事例が新横浜駅前にありました。大きな鉄骨が目立ち、ごつさが際立っています。四日市に作るのはもっと軽やかにしてもらうのか心配です。

<新横浜駅前の交差点にある円形歩道橋>

歩車分離も広場の中に目立たずにやるようになっているのでしょうか。ヨーロッパの広場では、歩行者優先の空間として、車道も想定されいます。通過交通を別に処理しておけば、限られたバスの制御は無理ではないのではと思います。

 

<イタリア レッコの中心部>

<四国 松山市道後温泉駅にも>

ここを訪れる人は旅行など出かける人だけではなく、公共交通機関が充実していない四日市では、送迎の人もかなりいるので、そういった人たちの利便性を重視することでも、地方ターミナルの新しい価値が出てくるのではないかと考えています。


計画の協議会に地元人の建築専門家がいないことがとても残念です。設計にあたる人たちに責任の重さを十分感じてもらって、地元の人たちが誇れるような新しい価値をもつバスターミナルとなることを期待しています。

www.hattake.co.jp