ドコモモ主催の旧羽島市庁舎 勉強会に参加してきました。
旧羽島市長は私の前職の設計事務所にて設計した建物で、在職中の所長であった阪田所長が現場常駐されて、いろいろなお話を聞いているので、特に関心の高い建物です。これまでも2度見学に行っています。
平日の夜の勉強会という少し特殊な時間帯での開催で、普通は設計関係の仕事をして方や学生さんが多く来られるのに対してこの勉強会は、地元の方、年齢層もかなり高めの方が大半でした。この建物に対して永く親しんできた方々がこの先を心配されて来れてている印象でした。新庁舎建設も旧庁舎が残ることを考えてつくられたようです。
既に新庁舎は竣工していて、旧庁舎に向かい合うように建っています。
ドコモモの鰺坂先生・大宮司理事や岐阜高専の清水先生ら4名が、設計者 坂倉準三の功績と旧庁舎の価値についてと新庁舎建設にいたるお話をされました。
他の建物での保存活用を進める活動で、いつも説明されるのが近代建築の魅力についてです。古いお寺やモニメンタルな建物とちがって、普段から接してきた身近な存在の建物のため、その特別感・価値に気が付きにくいのです。毎回苦労されています。
今回も若い方から、この建物のチャーミングなところを教えてくださいという質問を受けて、容易には答えられないということがありました。近代建築が魅力は写真で伝わる部分は少なく、体験して感じるもののように思います。インターネットで遠隔地の情報が容易に入手できる感覚には、そぐわないものです。
来てもらって体感してほしいと思います。特に羽島市庁舎はスロープがあって(現状通行不可です)建物を立体的に体感できる稀な建物なので、実体験の楽しさは他よりあると思います。