八武組 設計ブログ

ハッタケグミ:三重県四日市市の建設会社 設計メモです

旧上野市庁舎 見学会

伊賀市上野城下に立地する旧上野市庁舎の見学会に参加しました。

旧上野市庁舎は1964年竣工。設計は前に所属していた坂倉建築研究所で、三重県在住唯一の元所員として建物の動向を見続けていく役割を担っています。

建物は市の文化財として登録されたそうで、解体されることは先ずはなくなったとのこと。しかし再生利用に向けての作業は、切り出せてなく、保存活用を推し進めていた方々は未だに働きかけに頑張っています。

同じ坂倉作品では、今春に鎌倉の神奈川県立近代美術館がリニューアルオープン、岐阜羽島羽島市庁舎は保存をして補完施設を周辺に建てることが決まったと再生利用の雰囲気が高まっています。

今回もドコモモ委員の鹿児島大学 鰺坂先生が説明役となっています。個々のパーツの見所をタブレットを使って昔の姿や関連画像を交えての説明は、建築関係ではない人たちにも分かりやすく、より建築への理解を深められるものでした。先に坂倉設計の日仏会館のイベント時に作られたパリ博日本館のウォークスルー動画も説明の中で見せていただき、コルビジェ→坂倉準三の設計思想がどれほど上野市庁舎の設計に反映されているかもより理解しやすいものでした。

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鰺坂先生の案内風景。今では製作されることの少ない大きなスチールサッシの貴重さ、十分機能することの説明。

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 タイルの張り上げも現在の現場では滅多にみられません。f:id:hatt88:20191208120153j:plain

市役所現役だった頃は入れない市長室。城下が一望できる。

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執務室の伝言。残置されてます。

 

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