第6回のみえ木造塾は安藤邦廣さんの講義です。
杉の厚板を使った建物をつくられています。戦後盛んに植林された杉が多くストックされているそうで、積極的に活用されています。
古来の手法、柱の間に板を落とし込んで壁をつくる板倉の家を作られています。板をタテヨコに2重に張り込むことで、2.2倍の壁倍率の認定と、防火構造の認定を取得され、板のみで内外壁をつくることを可能としてます。壁天井の仕上げがなく、床も厚板を使用し、杉のみで構成しコストも抑えられています。
屋根も厚板で直天できれいな空間となります。断熱は板の上の垂木の間に断熱材を置きき、断熱を確保しています。
東日本震災の仮設住宅をプレハブ住宅に負けない早さとコストで供給したそうです。板倉の仮設住宅群は、雰囲気も良いです。分解可能な板倉の家はその後県営住宅に再構築されたそうです。震災後の住宅地で見られた低価格ハウスメーカーの家で作られる住宅群よりずっと豊かな心象です。
厚板の杉は、比較的安価で一般的に入手できそうなので、住宅に天然素材を取り入れるのに有効に思えます。