前職の坂倉建築研究所で当時所長を務められた阪田誠造さんの納骨式に参列しました。
一周忌にあたる7月15日に四谷の聖イグナチオ教会地下の納骨堂内に納められました。この建物は阪田さんが設計コンペを通して設計し、1999年に竣工しました。(私もコンペ時はドローイングの一部を手伝いました)
納骨式の神父様は、建設時の主要メンバーをされていた方で、建設前にドイツの様々な聖堂を見に行かれたことなど、阪田さんと新しい教会を作っていったご苦労をお話いただきました。
竣工当時に比べると、ろうそくの煤など、使ったことによる汚れがついて、より教会らしい雰囲気がでてきたように思います。ヨーロッパでも近代以降の教会は、比較的質素な材料で、装飾的なものの少なく、そのような教会に近いものを感じました。
時間の経過が建物に重みや人々の愛着を作っていくのでしょう。
建設時、阪田さんはここに納骨されることは、お考えではなかったように思いますが(容易には納骨は許されないと聞いています)、
聖堂がこの先200年くらい経ったときに、設計者もここに眠っているというのは、建築家としてはうらやましい栄誉だと思います(聖堂としても値打ちが上がるかと)。