TOTOのギャラリーで開催されている堀部安嗣展「建築の居場所」を見てきました。
きちんとした作品づくりで人気のある方なので、学生さんより、実際に建築の仕事をされているような感じの方が多くみられます。展示は小さな模型と実際に使われた図面の展示、それと30分間の作品紹介ビデオです。みなさん熱心に図面を見ていらっしゃいました。いつもの展示映像より格段長いビデオは、単体の写真では察しにくい建物のしっかりした雰囲気が伝わってくる感じです。堀部さんの建物を使っている人たちのインタビューからは、建物を使うことによって、さらに建物が良くなるように成長している様子が想像でき、羨ましく思えました。
堀部さんの建物は、吉村順三先生の門下の方々と同じように、きちんとしています。たぶん堀部さんは直接先生から学ぶことはなかったかと思われますが、その分、直弟子方々とは違う新しい感覚もお持ちで若い人たちにも人気があるのでしょう。
吉村先生の作品を見ると、「設計はこのくらい、丁寧にしないとダメだよ」とプレッシャーを与えられる気がするのですが、今回のビデオからもそんな感がありました。
ただ、きちんと設計するとコストが掛かってしまうのがやり難いところです。