六華苑、諸戸氏庭園で知られる桑名市の諸戸家の2代目清六氏が永く住まわれていた邸宅です。桑名駅の西側の丘の上に大正末期から昭和初期に作られました。9つの棟からなっているとようです。今は住み手がなく、きちんとしたメンテナンスが維持されていない状態です。
↑チラシの抜粋
市民活動の諸戸徳成邸を考える会が、公開を運営されているようです。1000人以上の方が来られたそうです。
建物の中も見学できました。通常の2倍くらいの格天井の板材、長い長押や縁甲板など使われている木材は、さすがに立派です。
庭の木々も手入れが行き届いてなくて、うっそうとしています。本来はもっと明るい庭だったと思います。
やはり茅葺屋根の部分は、維持が困難で離れと茶室の痛みは著しいものです。
この徳成邸のすぐ前に、諸戸家が造り、市に寄贈した諸戸水道施設(県文化財指定)あります。海側の六華苑、諸戸氏庭園とともに、一連の施設が揃って残っていることが、桑名市の歴史文化の継承には重要と思われます。市議会から移管拒否され、存続が危ぶまれているそうですが是非残してほしいと思います。
松阪市は、いくつかの私邸を市が管理し、地元に由来のある方が、どれほど日本全国に影響を与えてきたかを伝えています。古い民家は、本来の木造住宅の良さ(技術や物の質感)を伝える貴重な資料でもあります。