八武組 設計ブログ

ハッタケグミ:三重県四日市市の建設会社 設計メモです

石膏ボード 工場見学

地元の石膏ボードメーカーの工場見学に行ってきました。

石膏ボードの国内メーカーは2社のみで、その1つが四日市市内に本社があるのは、全く自分とは関係ないことですが、ちょっと誇らしい感じがあります。

工場の存在はずっと前から知っていますが、今回初めて見学させていただきました。

石膏と紙だけでできているので、その作り方にはほとんど興味がなかったのですが、実際に作っている様子は予想できないものでした。

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生産ラインは300mの長さでできていて、その流れの中で製品化していきます。生産の様子を見るとこの生産ラインが無かった頃はどんなふうに作っていたのか想像もつきません。一般の最新工場の製造ラインはロボットのようなものが並ぶイメージですがここのラインは昔の工場のような無骨な鉄でつくられたレトロなもので、かなり昔から使い続けている感があります。作り方は生産ラインの源流といえるところで紙の上に粘性のある石膏を流しだし、その上に紙を載せて挟み込んでいきます。鉄のバーで厚みを整えつつ、ラインに従い固まって製品化していくセンサーなどないアナログな製法で、0.5mm以下の精度で作っているのがすごいところです。

石膏ボードの材料は、石膏は石炭火力発電所などの別の産物をつくる際に出る副産物、紙は段ボールなどの再生紙です。石膏を乾燥させる熱源は木屑を燃やしています。

昭和の時代から、全て他の産業の廃棄物を利用で持続可能社会のさきがけのような工場です。海に近い立地のため、伊勢湾台風で操業できなくなったそうで再建した工場は2階に生産ラインを設置しています。世界中でも2階にある工場はほかにないそうです。早くから将来を見据えてた企業です。

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