八武組 設計ブログ

ハッタケグミ:三重県四日市市の建設会社 設計メモです

時間がつくったもの

お世話になっている老舗のてんぷら料理店 天一の本店がビル建替に伴い7月26日をもって一時閉店となりました。昭和30年代から補修を重ねて使ってきた店舗の雰囲気を残したいとの意向に沿い、新しい店舗に古い材料を使って復元に近いことを行うこととしました。

昔の日本の木造家屋は柱はそのまま、壁は土壁を塗り重ねてキレイにしていくことが一般的だったので今回も柱など木材要素を保管して壁を新規につくる方針としています。

今日は、再利用品と廃棄品の最終確認です。復元できよう、材料にナンバリングしてあります。

f:id:hatt88:20190802153208j:plain

再利用するための解体・保存費用がかなり金額になるので、使ってきた時間が作った風合いの価値を理解いただかないとなかなか再利用とはいきません。

新規の材を使うのと同等あるいはそれ以上のコストが掛かってしまうので、今回の設計作業は、この解体判断から責任重大です。3年後、復元+新しい要素で、旧店舗より魅力ある店舗となるように頑張らねばいけません。

www.hattake.co.jp