調布市武者小路実篤記念館に、展示ケースの修繕確認に行ってきました。
特注ステンレス丁番と強化ガラスのみで構成する大きなケースで大変ですが、うまく修繕されていました。
前回写真での紹介がなかった実篤先生の旧宅。昭和36年この地に新築され55年ほど経っています。
当初は2つの池を望むテラスをもった平屋住宅で当時はかなりモダンな建物だったのでしょう。耐震改修の際に外壁も更新しました。本物のリシン掻き落としです。(先日リニューアルした庭園美術館もリシン掻き落としでした。実篤邸は砂自体の美しさは劣ります。)
和室を支えるリシン仕上げの束柱はもともと木にリシン仕上げでしたが、腐ってしまっていたので、コンクリートの柱に置き換えました。14センチ角の細いコンクリート柱は、珍しいと思います。配筋を工夫して、構造上きちんとした柱になっています。
実篤先生が住まわれていたころは木も小さく、村人が面倒見てくれたりして、池をよく望めたのですが、今は森の中の家になってしまいました。池も、ちら見できるほどになってしまってます。「自然のまま」という先生の教えに従っていたのですが、10年ほど前から少し手入れするようにしています。